【オンライン学習】非認知能力って何?忙しい保護者ができる見つけ方・伸ばし方
非認知能力とは?学力以外の「生きる力」に注目が集まっています
近年、お子様の将来の成功や幸福のためには、学力といった認知能力だけでなく、「非認知能力」が重要であるという考え方が広まっています。
では、「非認知能力」とは具体的にどのような能力でしょうか。これは、点数で測ることが難しい、内面的なスキルや特性のことです。例えば、目標に向かって粘り強く取り組む力(グリット)、自分の感情をコントロールする力、他の人と協力する力、新しいことに関心を持つ好奇心、そして自分を信じる自己肯定感などが挙げられます。
これらの非認知能力は、学校での勉強だけでなく、社会に出たときに様々な課題を乗り越えたり、良好な人間関係を築いたりするために非常に役立ちます。変化の激しい現代社会において、この「生きる力」とも言える非認知能力を育むことが、お子様の可能性を広げるために大切だと考えられています。
オンライン学習が非認知能力を育む理由
「オンライン学習は自宅で一人で取り組むもの」というイメージをお持ちかもしれません。しかし、オンライン学習の環境だからこそ育まれやすい非認知能力があるのです。
例えば、多くのオンライン学習サービスでは、お子様が自分で学習内容を選択したり、自分のペースで進めたりする機会が多くあります。これにより、自分で考えて行動する「自主性」や、課題に対して「粘り強く」取り組む力が養われます。また、分からないことを自分で調べたり、講師に質問したりする過程で「探求心」や「問題解決能力」が育まれることもあります。
さらに、オンラインであっても、講師や他の受講生とのコミュニケーションの機会が設けられているサービスもあります。チャットでの質問、オンライングループワーク、発表の場などを通じて、「コミュニケーション能力」や「協調性」を磨くことができます。
このように、オンライン学習は、お子様が自律的に学び、他者と関わる中で、学力とは異なる多様な非認知能力を育む可能性を秘めているのです。
忙しい保護者ができる非認知能力の「見つけ方」
「非認知能力が大切だと言われても、忙しくて子供の学習状況をじっくり見守る時間がない」と感じていらっしゃる保護者の方も多いことでしょう。お子様の非認知能力の芽生えや成長を見つけるために、特別な時間やスキルは必要ありません。日常の中で少し意識を変えるだけで、気付くことができるヒントがあります。
- お子様の「好き」や「こだわり」に注目する: オンライン学習の中で、特定の分野に強い興味を示したり、一つの問題に時間をかけて取り組んだりしている様子はありませんか? これは好奇心や粘り強さの表れかもしれません。
- 学習の「過程」に目を向ける: 結果だけでなく、「どうやって解いたの?」「どこが難しかった?」など、プロセスについて尋ねてみてください。試行錯誤した経験や、自分で工夫した点などが「問題解決能力」や「自己調整力」を示唆していることがあります。
- オンラインでのやり取りについて尋ねる: 講師や他の生徒との交流があった場合、「どんな話をしたの?」「何か質問できた?」などと聞くことで、コミュニケーションの様子や自己表現の機会を捉えることができます。
- お子様自身の言葉に耳を傾ける: 「これ楽しかった!」「次はもっとこうしたい」「難しかったけど、頑張った」といったお子様の自然な発言の中に、自己肯定感や挑戦意欲、粘り強さのヒントが隠されています。
忙しい合間でも、お子様がオンライン学習に取り組んでいる傍らで、少し声かけをしたり、終了後に短く感想を聞いたりするだけでも、お子様の非認知能力の一端に触れることができるはずです。完璧に見守る必要はありません。お子様の小さな変化や頑張りに「気づこう」という意識を持つことが第一歩です。
忙しい保護者ができる非認知能力の「伸ばし方」
非認知能力は、教え込むものではなく、日々の関わりの中で育まれるものです。忙しい保護者の方でも、少しの工夫で、お子様の非認知能力を伸ばすサポートができます。
- 結果よりも「頑張り」や「プロセス」を褒める: 目標を達成できたことだけでなく、それまでの努力や工夫、諦めずに取り組んだ過程を具体的に褒めましょう。「難しい問題だったのに、最後までよく考えたね」「調べ物、頑張ったね」といった声かけは、お子様の粘り強さや自己肯定感を育みます。
- お子様の興味を尊重し、応援する: オンライン学習で見つけた「好き」や「もっと知りたい」という気持ちを大切にしましょう。関連する無料動画や記事、図書館の本などを提案するなど、お子様の探求心を刺激する働きかけは、少ない時間でも可能です。
- 失敗を否定せず、「次はどうする?」と一緒に考える: オンライン学習でうまくいかないことがあっても、「大丈夫だよ」「どうすればできるようになるかな?」と前向きな声かけをすることで、お子様は失敗を恐れずに挑戦する気持ちや、課題を乗り越える力を養います。
- 自主性を大切にする: オンライン学習の進め方や、次に何を学びたいかなど、お子様に自分で決めさせる機会を与えましょう。自分で選択し、行動することで、責任感や自己肯定感が育まれます。忙しい中でも、「どれから始める?」「いつやるか決めてみて」と問いかけることで、お子様の主体性を引き出すことができます。
大切なのは、保護者が完璧な教育者になろうと気負いすぎないことです。忙しい日常の中で、お子様の小さな成長に目を向け、ポジティブな声かけを心がけること。それだけでも、お子様の非認知能力を育む大きな力となります。オンライン学習は、お子様が自分で学ぶ時間を増やし、保護者が直接介入する時間を減らしつつも、こうした関わりを持つ機会を与えてくれる有効なツールになり得るでしょう。
まとめ
オンライン学習は、学力向上だけでなく、お子様の非認知能力、すなわち「生きる力」を育む上でも有効な手段となり得ます。粘り強さ、好奇心、協調性、自己肯定感といった非認知能力は、変化の時代を生き抜くお子様にとって、学力と同じくらい、あるいはそれ以上に大切な宝物となるでしょう。
「忙しいから」「PCが苦手だから」と諦める必要はありません。非認知能力の見つけ方や伸ばし方は、日々の短い時間や、特別なスキルがなくても実践できます。お子様のオンライン学習の様子に少しだけ意識を向け、頑張りや興味の種を見つけたら、ぜひ肯定的な言葉をかけてください。
オンライン学習をきっかけに、お子様の内に秘められた多様な力を発見し、伸ばしていく喜びを、ぜひご家庭で感じていただければ幸いです。